ホイール大百科2015
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 ホイール表面のもっともオーソドックスな最終仕上げは吹き付け塗装。ブラックやホワイトといった通常の塗料に加え、最近ではマットやミラー系の特殊な塗料を使用することで、より個性的なディスクに仕上げることが可能。そして吹き付け塗装を行わない表面処理がいくつかある。メッキ処理にはクローム(電解硬質クロームメッキ)とスパッタリング(真空蒸着メッキ)の2タイプ。また陽極酸化処理によって科学反応させるのがアルマイト処理。そして表面を切削加工で磨き上げて、クリアのみを吹き付けたのがポリッシュ。ホイール全体に吹き付け塗装を施した後、部分的に切削加工するのがツートンポリッシュ。この切削加工の際、意図的に荒れた削り痕を残して、鈍い輝きを放っているのがブラッシュドやヘアラインと呼ばれている。 各メーカーのカタログの詳細を見てみるとホイールによってはいくつかのオプションが用意されていることが多い。その代表的な例がオプションカラー。価格は若干割高となるものの、通常タイプとは一線を画したプレミアムな雰囲気を漂わせている。そして異なるカラーリングを採用し、お洒落なロゴを刻んだセンターキャップ、バルブキャップ、ピアスボルトといった小物類はディスク面のさり気ないアクセントになってくれる。またホイールを装着する際、付属品としての汎用オプションがナット&ボルト。カラーリングによるドレスアップ効果だけでなく、素材にジュラルミンなどを採用したタイプは軽量化にも一役買っている。軽量タイプのホイールをセットして走りを重視するユーザーは、ぜひ組み合わせておきたいアイテム。ホイールを単色で仕上げるのではなく、2色以上のカラーでコーディネイトされたホイールもある。もっともオーソドックスなパターンがディスクとリムの振り分け。リムを濃色にすればホイール全体が引き締まり、インナー側の汚れも目立たなくなってくる。またオーダーによって独自のコーディネイトを施すことも可能。センス良く個性的なホイールに仕上げてやりたい。※30系プリウスの場合□ A-TECH SCHNEIDER StaX 17インチの場合7×17 INSET481本あたりの重量7.5 kg純正比 約29%減エコホイールに変えると…ホイールの質感を追求するため塗装や切削を駆使カラーコーディネイトにますます注目!エコホイールでスタイルと経済燃費性を両立塗装と表面処理の違い豊富なオプションのチョイスで自分の好みの仕様を手に入れたいオプションで個性を狙うアルミ特有の程よい輝きを引き出すため、表面に切削加工を施す処理。光沢を抑えて鈍い輝きを引き出すためにマット処理を施したり、ヘアラインやブラッシュドなど意図的に削り痕を残してメタル感を強めることもあるポリッシュ(マシニング)メッキ加工の一種で蒸着メッキ、樹脂メッキとも呼ばれている。クロームメッキと比べて膜薄のため深みのある重厚さはないがメッキ本来の美しい輝きを引き出すことが可能。またクロームよりコスト安というメリットがあるスパッタリングホイール全体にブラックの吹き付け塗装を施した後、部分的なポリッシュ加工によって濃淡のついたツートンに仕上げること。太いスポークであっても一部をポリッシュ加工することで、細くてシャープに魅せる視覚効果もあるポリッシュやメッキのような鏡面に仕上っているが、特殊な塗料を使用したのがミラーペイント。表面処理とはまた異なった深みのある美しい光沢を放っている。ラグジュアリー系のホイールに使用されることが多いブラックポリッシュミラーペイント塗装目の細かい切削加工に加え、透明感の強いクリア塗装を施すことによって鏡面的に仕上げる手法。通常のポリッシュでは表現できない光沢を引き出すことが可能だ。その輝きをキープするためには日常の手入れが重要ミラーポリッシュ吹き付け塗装は艶を出すために、最終仕上げにクリアが吹かれている。通常、クリアは無色透明だが色を加えることによって、元色をアレンジすることが可能。見る角度や陽の当たり方によって色合いも変わってくるカラークリアバルブキャップホイールナットセンターキャップピアスボルト ここ数年、省エネ&エコ化が注目され、ハイブリッドに続いて画期的な水素エンジン搭載車もデビューしてきた。また通常のガソリン&ディーゼルエンジンも最新の技術が投入されて、大幅な燃費向上を実現している。この燃費はエンジンの性能だけでなくボディの重量や空力形状などが影響してくるが、ホイールも重要な要素。軽量化されたホイールによってエンジンの負担が少なくなって燃費も良くなってくる。ホイールの交換はカスタマイズユーザーだけじゃない。軽くてファッション性に優れたエコホイールは一般ユーザーからも注目されている。

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