ホイール大百科2015
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 同サイズのホイールであってもインセットの+数値が小さいほどリム部はフェンダー側に出てくる。また下記のように17から19へインチアップを施した際、インセットも変更することでディスク面の視覚効果だけでなく、ワイドなトレッド感で力強い足もとをアピールすることが可能。ツライチにするためインセットを微妙に調整したいのなら、スペーサーをセットすればいい。 ノーマルの足まわりのままホイールをインチアップしても問題はないが、ローダウンさせたなら要注意。足まわりはノーマル時からすでにストロークした状態になっており、アライメントは適正値から微妙にズレている。この状態で走行すると直進安定性が悪くなったり、不自然な挙動やタイヤの片減りが発生してくる。したがってローダウン後にはアライメント調整が必要。テスターが設置されているショップでアライメントを計測して、適正値に矯正してやりたい。 タイヤのサイズはサイドウォールに刻まれており、ひと目でチェックできる。例えば285/30R19 98Yならタイヤの幅が285㎜、偏平率が30%、R19はラジアルタイヤの19インチを表している(ZRは最高速度240㎞/h超のラジアル)。その後の数値はロードインデックスで規定の条件下におけるタイヤ1本の最大負荷能力。98なら750㎏までOK。アルファベットは速度記号で規定の条件下で走行可能な最高速度。Yは300㎞/hとなる。 ホイールをインチアップさせた際、組み合わせるタイヤは偏平率を下げて外径を純正タイヤと同じにするのが鉄則。偏平率とはタイヤの幅に対する高さの割合。この偏平率を落とせばサイドウォールが低くなってインチアップしてもタイヤの外径は純正とほぼ同じとなる。一般的なインチアップは2インチアップまでが無難。もちろんそれ以上も可能だが、タイヤの偏平率がさらに下がるため乗り心地は一段と悪くなってしまう。インチアップは車検とは無関係。ただし、上から見てセンターキャップやリムがフェンダー内に収まっていること。また、タイヤの外径が純正より大きくなると車検に関連するスピードメーターに誤差が出てくるので注意が必要。インセットでホイールの出幅は変わるホイールのリム系は大きくなっても、タイヤ外径は変えないのがセオリーインチアップの基礎知識インセットによって絶妙なセットが可能インチアップやローダウン後にはアライメントの再セットが必須!ローダウンさせたら、アライメントは変化するタイヤサイズの見方インチアップに対応できるベストなタイヤ幅と偏平率17インチ19インチ純正17インチホイール19インチホイールテスターで計測して、車種に適したアライメントに調整してやりたい。ただし足まわりの構造上、トー以外は調整できない車種もあるタイヤの総幅断面幅(W)タイヤ外径タイヤ内径(リム径)断面高さ (H)キャンバー角トー角キャスター角タイヤのサイドウォールにはメーカーやブランド名の他にタイヤサイズを示す数値が刻まれている。また経年劣化をチェックする上で製造年月日も重要な項目。4桁の数値で記載されており、例えば1413なら13年の14週目に製造されたタイヤってこと285/30 R 19 98YAABCDEFGタイヤ幅の呼称(㎜)偏平率(%)ラジアル構造リム径の呼称(インチ)ロードインデックス(LI)速度記号速度カテゴリーBCDEF235/45 ZR 17ABGDタイヤサイズの表示の例

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